就活ルールが廃止される可能性があると、テレビやネットニュースなどで取り上げられています。
この件は中西宏明経団連会長が、2021年春以降に入社する学生から就活ルールが廃止する意向であると表明したからです。
注目されている就活ルールが廃止されると、どのような影響があるのか気になるところです。
今回は就活ルールの廃止についてと、企業や学生にどのような影響が出るのかについてシェアしたいと思います。
就活ルールの廃止とは?
今年は秋もインターンは堅調ですね。今後、就活ルール廃止のニュースを受けて、ますます企業はあせるかも知れません。すると、早く仕掛ける企業は多くなるでしょう。意中の企業を見逃さないように、当該アカウントのチェックもこまめにお願いします。 pic.twitter.com/xAJDpwX85g
— 適社内定2020 (@muraryo75) 2018年9月7日
まず就活ルールと就活ルールの廃止についてご紹介します。
〇就活ルールって?
1953年に企業と大学が学生を採用する時期を定めた就職協定が始まりで、始めは内定の通知日のみ決まっていたそうです。
ですが、就職活動の早期化(大手企業の青田買い)や学生が本来専念すべき学業よりも就職活動が中心になってしまうことを回避するために、大卒や大学院修了予定の学生に対して会社説明会・面接開始や内定の通知できる時期を経団連によって定めました。
ただしこの就活ルールは各企業が自主的に守るものであって、企業が協定を破って期間外に行ったとしても罰則はないそうです。
〇罰則がない就活ルールは守られている?
各企業新卒者の獲得競争は昔から激しくて、最近は外資系企業や中小企業など経団連に加盟していない企業が採用活動を早めて行っていたり、経団連に加盟している企業の中でもルールを守らず早めに採用活動を行う企業もみえるようです。
〇就活ルールの廃止について
中西宏明経団連会長は日本特有の終身雇用が前提の一括採用は現代にはあっていないという考えのようで、実際定年まで働き続ける方は減少傾向にありよりよい条件の企業に転職する傾向があります。
そのため数年前から企業によっては、1年通して採用を行っている企業も多くなってきているので就活ルールという協定にも限界があるのかもしれません。
ただし就活ルールの廃止について、大学1年目から学生が就職活動に追われないようにある一定の規制は必要など、いろいろな意見が挙がっています。
そのため今後経団連では議論をしていくようです。
企業や学生への影響は?
就活ルールの見直しについて!様々な立場の人と議論しています。①昨日は社会人引退組と。「規制緩和、自由化の流れはグローバリゼーションの中で当然のこと。規制があると業界は育たない」一理ありますが、皆さんはどう思われますか?#就活ルール#就活解禁日見直し pic.twitter.com/oITqjOSRFd
— ハナマル上田晶美 女性活躍セミナー (@hanamaru40) 2018年9月7日
ではもし就活ルールが廃止された場合は、企業や学生への影響についてまとめてみました!
〇企業側への影響
就活ルールが廃止になったときに、企業が主に受けであろうメリット・デメリットについては以下の通りです。
①企業が受けるメリット
✓ 中小企業は採用活動を大企業と被ることなく行える。
✓ 現在経団連に加入している企業は、協定を守ることなく企業側が自由な時期に採用活動をすることができる。
②企業が受けるデメリット
✓ 現状は説明会の開催時期が決まっていたので最小限のコストでよかったけど、説明会など1年間に複数回行うとなるとコストがかかる。
✓ 説明会や面接のための採用活動(準備など)に時間をとられる。
✓ 学生が自由に就職活動を始められるので、就職活動の動きが分からず採用活動の予定が立てにくい。
✓ 大企業の青田買いが加速する。
〇学生側への影響は?
次に就活ルールが廃止になったときに、学生が主に受けるであろうメリット・デメリットについては以下の通りです。
①学生が受けるメリット
✓ 早めに就職活動を行ったり、卒論を書いた後に就職活動をするなど学生が自由に就職活動ができる。
✓ 就活ルールが廃止されたら通年採用に変更する企業が今以上に増えるでしょうし、そうなれば複数の企業の選考に応募が可能となる。
✓ 海外留学に行き日本へ帰国すると、大企業の選考が終わっていたなんていうこともあり海外留学を諦める方もみえました。
ですが就活ルールが廃止され、企業が通年採用になれば海外留学をする方も増えるかもしれません。
②学生が受けるデメリット
✓ 企業側も優秀な人材が欲しいから、従来よりも選考期間を長くとる可能性があり就職活動の長期化が予測されています。
✓ 就職活動を優先してしまうことで、学業に影響が出るかもしれません。
上記はあくまで就活ルールが廃止されたときに、企業や学生が主に受けるかもしれないメリット・デメリットです。
今後経団連が一定の規定を作るのか議論の結果によって変わってきますし、採用活動に対して企業がどのように対策していくのかによってメリット・デメリットが変わってきますのでご了承ください。
ネットの反応
就活ルールが廃止されることについて、ネットではどのような反応があるのでしょうか?
一年生の4月に内定もらえば、目標がはっきりして学業にも取り組みやすい。
そのほうがじっくりとやりたいこと欠かせないこと考えながら就活できるし、時期を逃すと焦ったり内定でたらもう就活の時期は終わりだと就活をしなくなり、自分と向き合わなくなっちゃうから。
去年やってて思ったのは3年の暇な春休みの時期にさっさと選考してほしいってのが本音だったしなぁ。
単純な問題じゃないのは重々承知だけど、私は廃止してほしいなあ。
廃止してもしなくても採用担当はずっと動いてることに変わりないし、2年生からインターン来てる子いっぱいいるから優秀な子はもともと早期から動いてるね…
21卒からしたら就活ルールがある前提で計画練ってたわけだから困る
もちろん今のやり方が良いとは思ってない。
でも通年採用になったら、うちの会社みたいに私一人が採用担当で他業務の合間を縫ってやってるようなところはしんどい。
結局どんなやり方になっても、専門的な「採用チーム」がある大企業が勝つシステム…
Twitterより引用
就活ルールの廃止について、ネットの反応は上記の通りでした。
就活ルールが廃止されれば、早期に就職活動ができるや大学1年生で内定がもらえれば大学で何を学ぶべきか明確化されるなどの賛成意見があり早く廃止して欲しいという意見が目立ちました。
就活ルールの廃止は反対という意見は、企業が有利になるなら反対という方や考えていた就職活動の計画があったのに困るという方がいました。
また採用側の意見は、採用担当が1~数名でしているから通年採用になったら困るという方もいて就活ルールの廃止に対しては賛否両論でした。
今回は就活ルールの廃止についてと、企業や学生にどのような影響が出るのかについてシェアしました。
就活ルールの廃止は、採用する企業や就職活動を控えた学生の中には戸惑っている方や不安を感じている方も多いと思います。
実際に就活ルールが廃止されてみないと、企業側も学生側も身動きがとれない状況です。
今回中西宏明経団連会長が表明した通りに、2021年から就活ルールが廃止されるのか今後の経団連の動向が気になるところです。